スターになるか、スターダストになるか

昔、若い頃、スーパースターと言う言葉に

憧れていた

 

そう、星の中の星のような男になりたかった

若かったんだよ、何もかも輝いて見えた

 

学歴のない僕でも必死で働けば夢を手に入れることが出来ると思ってた

 

でも、現実は、そんなにも甘くなかった

気付いた時には仕事に夢中で妻を守ってあげることも出来ず、妻は末期癌で他界した

そして自分自身の身体も心も崩壊した

 

それがスターダストだと思った

 

でも、僕は立ち上がり、這い上がった

それに理解出来ない友達も自分から全て捨てたんだ

 

見栄も何もかも捨てて、

僅かな賃金でも、ひとりで生きて行ければと

思い、今の職場にたどり着いた

その職場には僕と同じような人たちが沢山働いていた

 

僕は、この職場に来て、ひとつだけ夢を叶えた

それはハーレーに乗ることだった

 

そこから僕の本当の意味での幸せ作りが

始まった

 

 

名誉も意地も全て捨てて、

僕と同じような人たちが集まる職場で1日働いて、休日には大好きなオートバイにも乗れる

 

そして毎朝、5時から、いつもの牛丼屋で

定番朝定食を食べる

 

いつもこのお店に来ると

SMAPの「世界にひとつだけの花」がいつも

流れている、毎朝いちばん最初に聴く曲だよ

 

お店の中には、いつも同じ顔ぶれの人がいる

なかには、その曲を一緒に口ずさんでいる人もいる!

 

毎日、そこから1日が始まる

そしてお墓に行って手を合わせる

 

 

バイク以外何も財産になるものなど無いけど

この平凡な暮らしこそが、本当の意味での

スターではないだろうか?

 

そう、それに気付けたから

僕はスターダストから這い上がったんだよね

 

決してスターと言うのは大金持ちになって

大邸宅に住むことだけがスターじゃないんだよね

 

財産も何もないけど、今を平凡に過ごすことが

本当の意味でのスターだと気付くことが出来たんだよ

 

 

今日も穏やかな1日になりますように!